一生食べることに困らないようにという願いと、
赤ちゃんの健やかな成長を祈る「お食い初め」。
これは、古くは平安時代より行われている、歴史ある日本の伝統行事です。
赤ちゃんの乳歯がはえ始める生後100日~120日に行うお祝いで、
正式には「百日の祝い(ももかのいわい)」と言われていますが、
最近では「100日祝い(ひゃくにちいわい)」とも呼ばれます。
このお食い初めの儀式ですが、これには御膳の献立やお料理を食べさせる人、
食べさせる順番、食べさせ方等、色々と決まり事があります。
この記事で、
誰が食べさせたらいいのか?
順番は?
残った御膳は食べてもいいの?
という決まり事について、明確になります!
ぜひ参考にしてくださいね(*^^*)
お食い初めの御膳は誰が食べさせるの?御膳の献立とは?
お食い初めといっても、この頃の赤ちゃんはまだ授乳期間中ですので、
赤ちゃんに直接お料理を食べさせるわけではなく、「食べさせる真似」をするだけです。
お祝いは、親戚を招いて行ってもよいですが、
ご家族だけ、あるいは祖父母だけを招いてという形でももちろん大丈夫です。
最近は生活スタイルも様々ですので、ご夫婦でのみ行っている方々も多いようです。
自分たちのスタイルに合った方法で、お食い初めを行ってあげて下さいね。
誰が食べさせる?
お食い初めでは、長寿にあやかるという伝統から、
出席者の中で一番長寿の方が食べさせる真似をするのがベストです。
祖父母の都合が合わないということであれば、赤ちゃんのご両親で構いません。
男の子ならお祖父様又はお父様が、女の子ならお祖母様又はお母様が膝の上に抱いて、
お料理を食べさせる真似をしましょう。
献立の基本は?
お食い初めの御膳ですが、献立の基本は一汁三菜です。
一般的な献立の中身と、それに込められた願いは次の通りです。
*ご飯(お赤飯又は白飯)・・・小豆の赤は魔除けや厄除けの力があるとされた
*お吸い物・・・良い伴侶に巡り会えるように(ハマグリ)、吸う力が強くなるように
*煮物…すくすくと育つように(筍)、子沢山に恵まれるように(里芋)、
先を見通す力がつくように(蓮根)
*梅干・・・しわが沢山になる年齢まで長生きできるように
*香の物(漬け物)酢の物など・・・紅白のなますはおめでたい、タコの酢の物は多幸
*鯛の尾頭付きの焼き魚・・・おめでたい(鯛)
*歯固めの石・・・丈夫な歯になるように
食べさせる順番は?
さて、お食い初めの食べさせる真似をする順番ですが、これには決まりがあり、
②ご飯→煮物 ご飯→汁 ご飯→酢の物
③ご飯→汁 ご飯→歯固め石 ご飯→汁
という順番で行います。
歯固め石は、石に触れた箸先を赤ちゃんの歯茎につけるか、
石を赤ちゃんに噛ませるというやり方で行ってみて下さい。
お食い初めの主役はあくまでも「赤ちゃん」です。
沢山の人に囲まれてびっくりしたり、怖がったりしては台無しですので、
赤ちゃんが安心できる人に来てもらい、
皆が楽しむことが出来るお食い初めにしてあげて下さい。
お食い初めの御膳。残った料理はどうするの?
お食い初めで赤ちゃんに食べさせるマネをした後の御膳は、
お祝いに集まってくれた皆でご馳走になりましょう。
儀式が終わった後は、赤ちゃんにはゆっくり休んで貰って、
お祝いしてくれた方々で御膳を召し上がって下さい。
お祝いの御膳ですので、そのまま捨ててしまうなどということはしてはいけません。
前にも述べましたように、お料理や素材の一つ一つにも意味が込められています。
その意味を理解し、赤ちゃんの成長を願いながら頂く事が大切です。
鯛の尾頭付き焼き魚は、そのまま身をほぐして分けたり、
ご飯に混ぜて鯛めしにして皆に振る舞ったりするのもおすすめですよ!
儀式に使う正式な御膳は、神の力が宿るとされています。
くれぐれも粗末になさらず、出席して下さった皆様と一緒に召し上がって下さいね。
まとめ
赤ちゃんの健やかな成長と、一生食べる事に困らないようにとの
願いが込められたお食い初めの儀式。
決まり事は色々ありますが、それぞれのご家庭に合うやり方が一番だと思います。
一生に一度の儀式ですので、赤ちゃんが成長した後に、
大切な思い出として話してあげられるようなお食い初めになればいいですね。
