朝起きて、鏡をみたら“うっ…。まずいっ！鼻の頭にニキビ出来てるっ”
なんてことありますよね？
私も時々やってしまうんです…。
疲れてしまってお化粧も落とさず寝てしまい、
次の日にやっぱり出来てたニキビちゃん(汗)
痕が残りそうで潰すのも嫌だし、そういう時にはひたすら洗顔洗顔…。
そうしているうちにいつの間にか消えていて、ホッとしたり。
でも、このニキビ！
実はちょっと怖いおでき『面疔』なのかもしれないんです。
昔おばあちゃんに「顔に手を当てて、手のひらに入る範囲にできたおできは
面疔になるから、触ってバイ菌が入ったりしたら死ぬからさわるなよ」
なんて言われた事を思い出しますが、それって本当にそうなのでしょうか？
今日はちょっと心配な、鼻の頭に出来ちゃったおできについて、
対処法等詳しく説明してみたいと思います。
ニキビやおできはこうして出来る
ニキビと一言でいいますが、実はこれ、『尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)』という
立派な皮膚の病気で、顔や背中、胸などの毛包(毛の根本にある袋状の部分)や
皮脂腺が炎症を起こしている状態なんです。
普通は皮脂腺で作られた皮脂は皮膚の表面に出る事ができます。
ニキビ菌は正常な皮膚の毛穴にも住んでいるのですが、
毛穴の出口が角質化してしまったりすると、毛穴が塞がれてしまい、
皮脂が表に出られずに詰まってしまいます。
ニキビ菌は皮脂が大好物なので、炎症を起こす物質を作りながら増殖します。
一方おできですが、別名を『癤(せつ)』と言い、
鼻の頭に出来たおできは『鼻癤(びせつ)』、
鼻癤も含めて顔に出来た癤を『面疔』と呼びます。
これは、ニキビの悪化などで、毛穴から黄色ブドウ球菌と呼ばれる菌が
入り込むことによって起こる感染症です。
黄色ブドウ球菌は普段から誰にでも存在する普通の菌ですが、
傷ができていたり、免疫力が低下していると感染症を引き起こします。
ニキビとは違い、痛みがあったり、赤く腫れ上がったり、熱をもったりします。
ニキビだと思っていても、赤いシコリが急に腫れ上がったり硬くなったりと、
数日様子を見ても改善されない時は面疔かもしれません。
ニキビとおでき(面疔)の違いは、ニキビは毛包の浅い部分に出来るものに対して、
面疔は膿を形成するので、毛包の深いところまで炎症が進んだ状態になります。
つまり炎症の深さが違うということなんです。
鼻の頭に出来たおでき！白い膿もあるし、気になるからつぶしちゃってもいいのかなぁ？
ズバリッ！ニキビやおできを潰すのは厳禁です！
鼻先や小鼻のあぶらを絞ったり、膿を出そうとして無理に潰したり引っ掻いたりと、
皮膚を傷付けてしまうような事や、自己流で薬を塗ったり、格好が悪いからと
お化粧を普段よりも厚くして、おできを隠したりといった毛穴をふさぐような事は
しないようにして下さい。
かえって逆効果となり、症状を悪化させてしまう原因になってしまいます。
鼻の頭にできたおでき治療法と予防法とは？
面疔の場合、ひどくなると膿を切開して出す事もあるようですが、
軽い場合は内服薬の抗生物質があり、1週間程度で改善するようですので、
自己診断はせず、早目に皮膚科の先生に相談することをお勧めします。
まだ、良い抗生物質が無かった頃は、細菌が鼻腔を通って脳に波及し、
重症の脳炎や髄膜炎などになってしまうケースもあり、
最悪死に至る事もあったようですが、今はお薬が良くなっている為、
きちんと治療すれば完治出来るようになりました。
でも、そんな大変な事になる前に、自分で出来る予防法をご紹介しましょう。
まずはなんと言っても洗顔です。
洗顔する時には刺激の少ない石鹸をよく泡立てて、
やさしくマッサージするように洗いましょう。
決してゴシゴシこすったりしないで下さいね。
洗い終わったらぬるま湯でしっかり洗い流して、綺麗なタオルで水分をとりましょう。
洗った後は保湿を忘れずに。
保湿されて肌が潤えば、角質層が柔らかくなり、毛穴も詰まりにくくなります。
次は寝具を清潔に保つ事です。
雑菌はニキビを悪化させてしまいますので、シーツや枕カバーなどは
こまめに取り替えて清潔さをたもちましょう。
食べ物で意識したいのは、ビタミンB2、B6等を多く含んだ食品(ブロッコリー、
いちご、みかん類、納豆、卵、アボカド等)を沢山摂るようにする事です。
これらは、肌の調子を整えてくれる働きがあるので、積極的に摂りましょう。
まとめ
面疔は昔のように怖いものでは無くなりました。
でも、そうは言っても感染症であることに変わりはありません。
不安がある時は、医師の診断をきちんと仰いで下さい。
私も疲れていても化粧を落とさず寝る…なんて事は今後しないようにします(反省…)
この記事がお役に立てれば幸いです。
